【科学的に正しい筋トレ最強の教科書】から学ぶ正しい筋トレ方法!
皆さんは筋トレをしていますか?
「筋トレをいている」という方も「筋トレはしていない」という方にも、その効果を知ってもらい、トレーニングをしてもらいたいと思います。
知識を得ずに無知の状態で努力しても、効果はあまり出ません。
でもこれまで様々な方がしてきたトレーニング(筋トレ)の経験や、科学的なエビデンスのある情報をもとにトレーニングをすれば、同じ努力量でも結果は全然変わってきます。
10の努力で100の結果を出すか、10の努力で50の結果を出すか。
それは「知識を得るか、否か」にかかってると思います。
今回は正しい努力で大きな成果を上げるために、科学的に基づいた筋トレの知識・方法を紹介している本を紹介しそれをもとに、正しい筋トレについてまとめます。
【こんな人にオススメ!】
・筋トレを始めたばかり
・筋トレを始めようかと考えている人
・健康的な人生を送りたい
・今より幸福度を高めたい!
科学的に正しい筋トレ
「科学的に正しい筋トレ最強の教科書」
この本は理学療法士であり、トレーナー、医学博士でもある著者の庵野拓将さんが科学的証拠(エビデンス)に基づき、正しい筋トレの方法をまとめた一冊です。
・トレーニングの方法/フォームの解説
・栄養学
・筋トレの続け方
などが主にまとめられています。
この本から得られる「新常識」は以下の事実。
・筋トレの効果は、バーベルやダンベルの重さで決まらない。
・生体力学が明らかにした「正しい筋トレのフォーム」
・従来の常識を覆す「タンパク質の適切な摂取方法」
・タンパク質をとっても「腎臓」は悪くならない
・筋トレが「病気に強いカラダ」を与えてくれる
・筋トレが続かない理由は「人の進化」にあり
順にみていきましょう。
そもそも「筋トレをすることで得られる効果」って?
冒頭でも書きましたが、筋トレをしていない方にも「メリット」を知ったうえで、トレーニングを始めていただきたいです。
筋トレはいきなり高強度(重い重量を扱うようなトレーニング)をしなくても十分に効果を得ることが出来ます。
筋トレは体を強くすると共に、人生を豊かにするための1つの方法でもあるのです。
筋トレは何故するのか?
一口に筋トレと言っても、取り組む目的によって行うべきトレーニングは異なります。
見栄えのいいマッチョな体を手に入れたいのか、スポーツを楽しむ身体を手に入れたいのか。
筋トレをする目的は大きく分けて2つに分類できます。
1 筋肉を大きくする。(筋肥大)
2 筋肉を強くする。(筋力増強)
まずは目的をはっきりさせてから取り組むことが重要になります。
筋トレの正しい知識
①筋トレの効果(筋肥大)はバーベルやダンベルの重さで決まらない
筋トレ初心者にありがちな事として、筋肉を大きくするにはとにかく「重いもの」を持とうとすることがあります。
しかし、科学的には正しくありません。
では、科学的に正しいとされる低強度のトレーニング方法とは?
「低強度のトレーニングでも、回数を増やせば高強度と同じ効果が得られる」
つまり、筋肥大の効果を最大化する決め手となるものは「総負荷量」にあるということです。
「総負荷量→トレーニングの強度(重量) ×回数×セット数」によって決まります。
強度のトレーニングでも、回数またはセット数を増やせば高強度と同等の効果を得られることが証明されています。
では筋肥大の効果を最大限にするための「筋トレの方程式」とは?
(筋肥大を最大限にする法則)
筋肥大の効果=総負荷量(強度×回数×セット数)×セット間の休憩時間×関節を動かす範囲×運動スピード×筋収縮の様式×週の頻度
この条件を適切にクリアできていれば、筋肥大は最大限に効果を発揮することが出来ます。
②生体力学が明らかにした「正しい筋トレのフォーム」(ストレッチ)
運動前にウォームアップする事は怪我の予防やパフォーマンスを高めるために大切な準備です。しかしウォームアップには「ある重要な注意点」があります。
「運動前のストレッチは筋トレのパフォーマンスを低下させる。」
(要因)
①筋肉をまとめて動かす「運動単位(モーターユニット)」が一部しか働かなくなくなってしまうため。
②ストレッチが筋肉の「粘り」を低下させてしまうため。
③ストレッチによって筋肉内の血流が極度の貧血(阻血状態)になるため。
またストレッチは筋肥大効果も減少させてしまう。
でもどうしてもストレッチをするなら「30秒以内」に!
理想のウォームアップは「有酸素→軽いトレーニング強度」から始める事。
③従来の常識を覆す「タンパク質の適切な摂取方法」
そもそも、なぜ筋トレに「タンパク質」が必要なのか?
筋肉を大きく強くするためには、正しい理論に基づいた「運動」そして「栄養摂取」・「睡眠」と言う3つの軸を揃えることが大切。
人間の体は約60%が水分で構成されています。その他、脂肪やミネラルなどがありますが、水分の次に多いのが、全体の約20%を占めるタンパク質です。
タンパク質は心臓や肺といった臓器を始め、皮膚や爪、髪の毛、ホルモン、血液、免疫成分など、体を構成する様々な物質を作るための原料となっています。
筋肉の最小単位である筋原繊維も、アクチンとミオシンという筋タンパク質からできています。つまり筋肉を増やす事は、筋タンパク質を増やすことと同義なのです。
タンパク質の原料はわずか20種類のアミノ酸!
タンパク質を構成するアミノ酸は、9種の「必須アミノ酸」と、11種類の「非必須アミノ酸」に分けられます。
必須アミノ酸は体内で作り出すことができないため、食事なので摂取しなければいけません。
筋トレをする→「筋タンパク質の合成感度が高まる」→「タンパク質を摂取する」→「タンパク質の合成が促進される」→筋肥大が生じる。
筋肥大を目指すならこの一連のサイクルを回し続けることが大切なのです。
ゴールデンタイムは間違い!
筋トレ直後にプロテインを摂取すると良い、直後こそがプロテインのゴールデンタイムというのが知れ渡っていますが、
アメリカ・シュリナーズ病院の実験によると、筋タンパク質の合成感度は筋トレ後1時間どころか24時間まで高い状態が続いたようです。つまり、筋トレ後24時間の3食でバランスよくタンパク質を摂取することが、筋トレの効果を最大限に発揮するのです。
④タンパク質をとっても「腎臓」は悪くならない
プロテインは腎臓に悪いという意見がありますが、この問題の介入研究は倫理的に難しい為、信頼性の高い科学的証拠(エビデンス)はだありません。しかし本書では、「赤身肉の摂取」を控えれば腎臓へのダメージの可能性は低いと結論づけています。
⑤筋トレに効くサプリメント、効かないサプリメント
サプリメントの効果と安全性は、科学的なエビデンスに基づいてしっかり確認すべきなものです。
→では、どうやって効果や安全性を見極めればいいのか?
参考となるのが、2018年に国際スポーツ栄養学会(ISSN)が報告した筋トレとサプリメントの効果に関するレビュー。
国際スポーツ栄養学会はこの中で「筋肥大」「トレーニングパフォーマンス」と言う2つの視点から様々な研究報告を分析し、サプリメントの効果を表すエビデンスレベルを3つに分類しています。
・エビデンスA:明らかに安全で効果のある強力なエビデンスを表すもの
・エビデンスB:限定された効果のあるエビデンスを表すもの
・エビデンスC:効果や安全性を裏付けるエビデンスがほとんどないもの
上記の図を参考にサプリメント摂取することがより安全に摂取するうえで大事になります。
⑥筋トレが「病気に強いカラダ」を与えてくれる
筋トレは筋力を高めたり、筋肉量を増やす効果がありますが新たに注目されているのが「健康への効果」です。
近年では筋トレが病気のリスクを減少させてくれる事も判明したようです。
「筋トレはがんによる死亡率を33%減少させる」
という嬉しい効果まで確認されています。
筋トレが病気のリスクを低下させるメカニズムは以下の
⑦筋トレが続かない理由は「人の進化」にあり
筋トレをすれば凄い効果を沢山得られるということを、頭ではわかっているけど続けられないという人も多いのではないでしょうか?
「そもそも、人は筋トレするようにはデザインされていない」
本書の中でこう語られています。
人は生き延びるために、少ない摂取エネルギーを狩猟や生活繁殖へ優先的に使用し、それ以外の余暇の時間は極力、エネルギーを使用しないように最適化され、進化したのです。
つまり、人は筋トレを継続させようとするには相当な意思力が必要になるのです。
人の意志力には限りがあります。
筋トレを継続させるには「意志力をいかにマネジメントできるか」という点が重要になってきます。
まとめ~筋トレをすることはメリットだらけ~
これからの人生100年時代に少しでも「健康」で過ごすためには、若いうちからのある意味で投資として筋トレをするのもいいのかもしれません。
その効果を最大限得るためにも、今回紹介した内容のように「正しい知識」を得ることが何よりも重要です。
そして筋トレの効果に関するエビデンスはまだまだ発展途中です。
これが絶対に正しい!と思考停止せずにどんどん新しい情報を取り入れる積極性が大事になってきます。
情報もやり方も日々更新し、健康的に長くイキイキと過ごすためにこれからも頑張りましょう!